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夫婦喧嘩
私が高校生のころの話。

両親共働きで、毎日夜遅くでないと帰らなかったため、
晩ごはんは私が作る担当だった。
料理も好きだったし、まったく問題なかった。

部活にも入らずバイトもしてなかった私は、友達と遊ばない日は学校が
終わるとすぐ家に帰ったし、遊んでも夕方くらいには帰るようにしていた。

親の仕事が休みでない限り、家に帰って誰かがいるという事はない。

それなのに、ある日家に帰りカギを開けて中に入ると、
見知らぬ男女(夫婦?)が喧嘩をしていた。

びっくりしている私に気付いた女性(奥さん?)が、
「おじゃましてます」と会釈して、男性(旦那さん?)の
頭をはたきながら、二人ともスッと消えた。

10年経ったけれども、あの夫婦が何だったのか未だに解らない。
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怖いから目を開けないんだろ
あれは私が高校を卒業して、間もなくのことでした。

当時私は、進学した大学が近かったこともあり、
高校を卒業してもしばらくは実家に留まっていました。

その日の夜も、いつもどおり自室のベッドで寝ていたのです。
普段は途中で目を覚ますことなどないのですが、その日は
寝苦しく、なんとも嫌な感じがして、起きてしまいました。

時計を見ると、すでに午前三時になっています。
もう一度寝ようと眼を閉じかけたその時、異変が起きました。

私が眠っている周りを、誰かが歩いているのです。
音もします。布団を踏んでいるため、足あとも付きます。
ですが、姿だけが見えないのです。

それは、何周も何周も私の周りを歩いていました。
気絶したのか、気が付いたときにはすでに朝でした。
ホッと安心したのを覚えています。

寝ぼけていたせいだと思うようにして、その日は気にしないように
過ごしていました。ですが夜、さらに恐ろしい事が起こったのです。

昨日のことを思い出して怖かったのですが、結局そのまま寝てしまった
私は、またも午前三時に目を覚ましてしまいました。
時計を見た瞬間にゾッとしてすぐに強く眼をつむりましたが
なかなか眠れません。そのまましばらく経ちました。

私の部屋のベッドは、いわゆる壁際にあり、仰向けに寝ると左側に壁、
右側に部屋、頭上に窓という配置になっているのですが、部屋側にあたる
ベッドの右側、私の頭の横に見たことのない女がいるのです。

その瞬間、私は金縛りにあったのか、動けなくなりました。
顔はその女と向かい合っているカタチになっています。

その女は、ベッドのへりに両手をかけ、その間から眼だけを覗かせて
私の顔をじっと覗き込んでいるのが、目を閉じているのに何故かわかるのです。

正直な話、もう怖くて目が開けられませんでした。私は目を閉じているのに、
私を覗き込んでいる女の姿が手に取るようにわかるのです。
大きく見開いた目、ボサボサの長い髪の毛、しわがれた手…。

どのくらい時間が経ったのでしょうか。もしかしたら凄く短かったかもしれません。
しばらく向かい合ったあと、その女は、やけにハッキリとした声で言いました。

「怖いから目を開けないんだろ」

私はまた、そのまま気絶してしまったようです。
次の日、すぐに家のお祓いをしてもらいましたが、私の実家は
霊道と被っているため、どれだけお祓いをしても、またすぐ
元通りになると、お祓いをやってくれた方はおっしゃいました。

しかも、お祓いはこれだけではなく、過去にも数度やっていたようです。
今現在は何も起こっていないのですが、このまま時間が経ったら、今度は
どんな事が起こるのでしょうか。

私は今、引越しを検討しています。
父や母には申し訳ないのですけど、もうあの家には住めません。
またいつか、あの上半分だけの顔が私のベットを覗いたらと思うと。
謎のメール
少し前に僕が遭遇した、気持ち悪い話を聞いてください。
携帯のメールってありますよね? それに関連した話なんですが…。

あれは8月の中旬くらいだったと思うのですが、一通のメールが
僕の携帯に届いたんです。記憶を頼って書いているので、少し
違うところはあるのですが…。それと、僕の名前は仮にKとします。

「昨日の図書館デート、楽しかったね! Kくん歴史の本ばっかり
 読むから感心しちゃった。よくあんな難しい本読めるね!!
 途中でKくんが大きなクシャミして謝ってるの見て、ちょっと
 笑っちゃった(笑) ごめんね」

確かに僕は、その日図書館に行ったし、歴史の本を読み漁ったし、
クシャミして周囲の人々に謝りもしました。でもその時、僕は
一人だったのです…。他にもこんなメールがありました。

「大学のあとの吉牛、美味しかったね~! 久しぶりに食べたヨ。
 たまにはいいよねああいうのも♪ でもいつも思うんだけど、
 Kくんがいつも食べるカレーと豚汁って合うの?(笑)」

僕は大学から帰宅したあと、家の近くの吉野家でよくカレーと豚汁を
食べるのが好きなのですが、そのメニューはあまり他のみんなから
同意を得られないので、一人のときにしかそんなところには行かないんです。

他にももっと、たくさんのメールが送られてきました。でも内容はいつも
こんな感じに、僕が一人でとったはずの行動を、さも一緒にやった彼女の
ような書き方なんです(お恥ずかしいのですが、僕は22歳の今まで彼女ゼロです)。

さすがに怖くなって、問い詰めようと思ったのですが、そういえば一人だけ
心当たりがありました。高3のときに同じクラスだったIという女の子です。

地味な僕と違って少し派手目な明るい子で、クラスではムードメーカーな
存在だったのですが、何故か当時、僕に惚れていてくれていたらしいのです。
らしいというのは、別のクラスメイトから聞いたからなのですが。そのときに
何度かやり取りしたメールの文面というか、文章の作り方が似ていたのです。

「お前、Iか?」

そこで、まずこう聞いてみました。
するとその返信が、

「そうだよ。今気付いたの? ひっど~い(笑)」

ときたのです。Iがメアドを変えただけで、ずっとイタズラしてたんだなと
思ってホッとしました。懐かしさもあり、そしてちょっとした下心から、
僕はこう送りました。

「なんだよイタズラすんなよw 最近何してるの?
 久々だから、良かったら会わない? バイト代入って
 ちょっとリッチだしw」

ほどなくして返事がきました。

「うん、あたしも会いたい! じゃあさ、学校の裏にある山にしない?
 遊歩道を登ったところに「危険」って看板あるでしょ?(笑) そこ!
 卒業してから行ってないから、久しぶりに行きたいな」

話はトントン拍子に決まりました。まさか山を指定してくるとは思いませんでしたが、
そんなに高い山でもないし、なによりも、確かにIは裏山が大好きでしたから。

8月15日に会うことが決定し、僕はワクワクしながら、
そのときを待っていました。結構可愛い子でしたから。

そして約束の日、多少めかしこんで僕は裏山の「危険」看板まで向かいました。

低い山とは言え、その看板付近は少し切り立った崖があり、覗き込むと
岩肌が見えていた場所です。落ちてしまったら助からないだろう場所でした。
なぜそんなところを選んだのかとも考えましたが、メールにも書いていたように
懐かしいし、風も気持ち良いからそのせいだろうと思い込んでいたのです。

そして目的の場所に、時間通りに着きました。ですがいつまで経ってもIは来ません。
メールを送っても返事無し。30分ほど経っても来ない。これは騙されたと思って、
帰ろうと腰を上げた瞬間、それが目に入ってきました。

綺麗に揃えられた、パンプスというのでしょうか。
女物の靴が置いてありました。崖の方向に向かって。

怖気立った僕はすぐに山を下りました。下りている途中で呼び止められた
気もしますが、周囲の音を聞き間違えただけ、と自分に言い聞かせて
家に帰りました。

後日、同級生に聞いた話ですが、Iはもう何年も前に国際結婚をして
ブラジルへ移り住んだということでした。そして、「危険」看板の周囲では
飛び降り自殺が相次いでいることも聞きました。

それからは妙なメールは来ませんが、あれは一体なんだったんでしょうか。
もし、僕が帰らずにもう少しあの場所に留まっていたとしたら、僕は一体
どうなっていたのでしょうか…。
ライブチャット
俺は二十代の男で会社員。自分で言うのもなんだけど、結構モテるほうだと思う。
中の中くらい?まぁ普通の平凡などこにでもいる男だと思う。

そんな俺にもささやかな楽しみがある。ライブチャットって知ってる?
まぁPCの向こうにいる女の子とボイスチャットしたりするところなんだが、
こういうところってのは大抵がこちらがポイントを購入して、それを
消費しながら遊ぶという感じで、とにかくカネがかかる。

なので、俺は待機してる女の子らを眺めるだけで大抵は満足して寝るけど、
本当に気に入った女の子がいればチャットを楽しんでいた。

その日も俺は、仕事から帰ってきてメシを食い、風呂に入ってからネットに繋いだ。

二時間ほど眺めたが、目に留まる女の子はいない。もう寝るかなと思った矢先、
物凄く好みの女の子がログインしてきた。もう見つけた瞬間にチャットを繋いでた。

基本的に俺はインカムを使ってのボイスチャットをしていたから、チャットと
言ってもスカイプみたいな感じで、普通に会話をしていた。

その子を仮に香と呼ぶことにするが、話してみると俺の好みにドンピシャだった。
明るく気さくで、それでいて話し方も丁寧でよく笑う子だった。
こういうところではエッチな流れに持っていくことが多いんだが、
そんなことも考えられないほど、普通に会話していること自体がとても楽しかった。

それから俺は香とのチャットに夢中になった。
不思議なことに、毎日タイミングが良くて、俺がログインした直後に香も入ってくる。
そのときは呑気に「運命の赤い糸ってヤツか!」とワクワクしていた。

チャットをしているときに、画像と音声に少しノイズが入ることがあったが、
まぁ向こうの機材の不具合かな、と俺は気にもしなかった。
ただ、一瞬だけど男の声が入ってたんだ。何言ってるかは解らないけど。

「誰かいるの?」と聞いたけど、「誰もいないよ? あたし一人」との答え。
まぁそりゃそうだろうなぁ…気のせいか、と納得した。

四日目を過ぎるあたりになると、ノイズの入る感覚が短くなり、ノイズ自体も長くなっていった。
「ザザ…ザザザーザ…ザ…」という感じの音が入り、映像も歪んだり停まったりすることが多くなった。
ちょっと鬱陶しいなと思ったけれども、会話は普通に続けることが出来たし、どうせ回線が
詰まっちゃってるんだろうな、と思うようにした。

男の声も相変わらず聞こえていたけど、聞こえないふりをしていた。

七日あたりにもなると、香と会って遊ぶ話なども出てきはじめた。
「一日だけでもいいし、どっかに一泊二日で旅行に行くのも良いね」と話すと、
「だったらお泊りで旅行がいいな」という答え。もう俺は浮かれちゃって、
仕事中もそのことで頭が一杯だった。どこ行こうか、温泉がいいか…。

何よりも、ボイスチャットですでにお互いの顔は知っているので安心感もある。

しかし、八日目に異変が起きた。いつも通り普通に会話をしていたんだが、今まで
なかったほどのノイズが突然走りだしたんだ。音量も大きいし、画像の荒れ具合も酷い。

香の声も途切れ途切れで何を言っているのか解らない。
必死に呼びかけていたら、とつぜん画像の荒れが停まった。

全身の血の気が引いた。画面の向こうにいる香の顔が、眼の部分は大きく歪み、
鼻は潰れ、まるでアゴが外れたように口が大きく開かれた状態で静止していた。
そして肌の色は土気色になっていて、まるで死体のようだ。

ノイズのせいで乱れるにしても、ここまで気持ち悪いことになるか?
俺は完全にパニックになって、しばらく身体を動かすことが出来なかった。

「…しもし? 聞こえ…る? おーい」

画面はそのままだが、音声は聞こえるようになった。だいぶ安心した。
なんだ、やっぱり回線のせいか…調子悪いのかな?と思い、会話を再開させた。

「ああ、聞こえるよ。なんか回線の調子が悪いみたいだね」
「そうなの? こっちはなんともないけど…。ね、いつ会おうか?」
「そうだなぁ、仕事は有給取ろうと思ってるけど、来月頭くらいになるかなぁ…」
「ね、いつ会おうか?」
「せっかちだなぁw 香はいつが都合良いの?」
「ね、いつ会おうか?」
「え、ちょっと…」
「ね、いつ会おうか?」
「ね、いつ会おうか?」
「ね、いつ会おうか?」
「ね、いつ会おうか?」…

香の声は、全く同じ喋り方でそればっかりを繰り返している。
まるで録音した音声を繰り返し流しているようだ。
もちろん、画面は相変わらず歪んだままの気味悪い状態となっている…。

ノイズ音と香の声に被って、男の声が聞こえた。
今まで全く聞き取れなかったのに、今回はハッキリと聞き取れた。
「最初から大人しくしておけば良かったのに」 確かにそう聞こえた。

突然、全ての音が消えて一切の無音になった。
香の声が聞こえた。

「じゃあ、あたしから会いに行くね」

その直後、バチン!と音がしてPCの画面が消えた。ショートしたのかもしれない。
気付いたら朝だった。俺はいつの間にか気絶していたらしい。その日は会社を休んで、
PCをすぐに粗大ごみに出した。もうこのPCを使う気にはなれなかった。

それからしばらく経つけど、俺の家には誰も来ないし、生活になんの変化もない。
新しいPCも買ったけど、俺はあの日以来、ライブチャットを完全にやめた。
あの出来事がいったいなんだったのかは解らないけど、また香がログインしてくるんじゃないか、
次に香を見てしまったら、次は俺の部屋に来るんじゃないか、と怖かったからだ。

幸い、まだ香の姿は見ていない。
ダンスホール
これは僕が実際に体験した話です。文章が
苦手なので読みづらいと思いますが、聞いてください。

一週間前くらいに近所で評判の心霊スポットに、学校の仲の良い友人
二人と僕の三人で行きました。仮に友人二人をA、Bと呼ぶことにします。

車を適当なところで止め、少し小高い丘を歩いてその建物まで向かいました。

その心霊スポットは元々ダンスホールだったらしく、大変な賑わいを
見せていたのですがある時天井から吊り下げられた大きなシャンデリアが
落ちる事故があり、たくさんの死者を出したそうです。

建物の周りは木が鬱蒼と繁ってる…ということもなく、意外に
見晴らしの良い場所でちょっと拍子抜けしてしまいました。
ただ、やはり建物自体はさすがに不気味さを漂わせていました。

近くに灯りがないので月明かりに浮かび上がっているように
見えるのも、その不気味さを掻き立てている原因でしょう。

B「雰囲気出てるなあ」
僕「いかにも何かありますよって感じ」
A「懐中電灯持ったか?入るぞ」

ドアが壊れて開けっ放しになっていたので、建物の中にはすんなり入れました。
やはり有名な心霊スポットだけあって、僕たちみたいな連中がたくさん来るのでしょう。
壁は落書きだらけでした。ところどころ穴も空いてます。

A「おい、上見てみろよ」

Aに言われるままに天井を見上げますと、一際大きな穴が空いていました。

A「あれが多分、シャンデリアの痕だぜ」
僕「じゃあ、ここが事故現場…」

入口から入って少し進んだあたりに、その部屋はありました。
だだっ広く、天井にぽっかりと穴の空いた空間。ウワサの通りだとすると、
確かにここは事故現場に間違いないと思われます。思われるのですが…。

この部屋に入った途端、空気が変わったり寒気がしたりすれば、それこそ
怖い話にはなるのでしょうが、一切そんなことはなく、ただの部屋でした。

B「なんか思ってたのと違うなぁ」

Bがふてくされたように言いました。その場にいた全員が同じ気持だったと思います。
なんか肩透かしを食らったような、何かあるんじゃないかという希望を壊されたような。

僕「まぁ、他にも部屋があるだろうし、とりあえず全部まわろう」

そんなこんなで一階部分は全て見終わりました。何もありません。
Bはすでに飽きてきているようです。Aは廃墟に入る事自体が楽しいらしく、
さっきからはしゃぎまわってます。僕もちょっと疲れてきていました。

二階に向かう階段を昇ります。階段の途中から、目に見えて落書きが減ってきています。
まぁ廃墟になって何年も経っていますし、二階に行くのはちょっと危なっかしいので
見に行く人も少ないのでしょう。とくに気にも留めず歩いていきました。

二階は一階よりもこじんまりとしていて、その分部屋数が多いようです。
おそらくVIPルームや待合室や楽屋などがあったのではないでしょうか。
しかし、一階と同じく機材やら机やらは何もなくて、ほとんどの部屋がガランとしてます。

B「なぁ、もう帰ろうぜ。飽きたよ俺」
僕「うん、飽きた。なんもないし」
A「まぁまぁ、最後の部屋まで見たら終わりにすっから」

雑談をしながら進みました。このころにはもう恐怖心などありません。
最後の部屋をちょっと覗くと、女の子が二人、窓から外を見ているのが見えました。
僕達三人は突然のことだったので、物凄く驚きましたがその声を聞いた女の子二人も
大声をあげて驚いていました。

話を聞くと、その子たちは近くに住んでいるらしく、たまに散歩がてら
この廃墟に来ているようです。世代的にも同じくらいで、なかなか可愛い子たち
だったので、僕達もテンションが上がり、その場でいろいろと話をしました。

B「ここって心霊スポットじゃないの?」
ショートカットの女の子(以下C)「って言われてるけど、何もないよ」
セミロングの女の子(以下D)「しょっちゅう来てるけど、普通だよね」
僕「しょっちゅう来てたら危なくない? ヤンキーとかも来るんじゃないの?」
D「大丈夫、怖そうな人たちが来てたら隠れてるもん」
B「俺らは怖くないのか(笑)」
C「見るからに優しそうな雰囲気がにじみ出てるんだもん(笑)」
B「ひでぇなぁ、これでも男なんだけどなぁ」

とくにBのテンションの上がり具合が凄くて、これはこのままナンパして
飲みに誘うんだろうなぁ…となんとなく思ってたんですが、Aは押し黙ってます。
さっきまでのハイテンションが嘘のように、会話に混ざってこようとしません。
Bがその子たちを必死に誘っている間、Aが話しかけてきました。

A「なぁ、この部屋だけなんかさっきと違わね?」
僕「何が? 何も感じないけど」
A「なんかここだけ寒いんだよ、早く外出ないか?」
僕「Bが今必死だから、もうちょっと待とうよ」

そうです。僕もその子たちと一緒に遊びたかったので
ここはBの必死さに賭けていたところなのでした。

B「何コソコソ話してんだ? 飲みに行くぞ!」

交渉がまとまったようです。Bが意気揚々と女の子を連れて階段へ向かいました。
僕とAも急いで後を追います。ただ、Aはずっと震えていました。

A「なんだよコレ? なんでこんな寒いの? さっきまで暑くて汗かいてたじゃん?」

僕は何も感じなかったので、そうブツブツ呟くAを適当になだめていました。
一階につき、事故現場だと思われる部屋で女の子たちが立ち止まりました。

B「あれ? どうしたの?」
D「どうしたのって…お酒飲むんでしょ? カウンターはここだよ」

CとDは何もないはずの空間を指さしてそう言いました。

僕「え…」

その瞬間、廃墟だったはずのその部屋がダンスホールに変わりました。
華やかな照明、うるさいくらいの音楽、たくさんの人、人、人…。
僕達三人は最初何が何だか分からず、呆然と立ち尽くしてしまいました。

B「…すっげぇ!」

Bは大喜びしながら、女の子たちのいるカウンターまで人をかき分けて
行ってしまいました。BとCとD、仲良く乾杯してるのが見えます。

A「なんだよコレ!? さっきまで何もなかったんだぜ!? おかしいだろコレ!?」
僕「知るかよ! なんかヤバイよ! Bを連れて逃げよう!」

僕とAは大声で叫びながらBを呼びましたが、音楽が邪魔して聞こえないようです。
そこまで行こうにも踊っている人々が邪魔して動けません。

A「…逃げるぞ! これどう考えてもヤバイよ!」

Bはその間も、ずっと楽しそうにビールらしい飲み物を飲んでいます。
俺とAは限界になり、出入口に走りました。その瞬間、音楽と照明が消えました。

恐る恐る二人で振り向くと、顔や身体が焼け爛れた人々が無表情でコチラを見ています。
腕や足、眼がない人達もチラホラといたような気がします。女の子CとDも、こっちを見ています。
Bだけが、楽しそうになにかよくわからない液体を飲んでいました。

時間にしたら数秒だったかもしれませんが、僕には数時間にも感じられました。
Cが、片目のない顔をコチラに向け、焼け爛れた口を開いてこう言いました。

C「あそぼうよ」

僕はそこで意識が途切れました。薄れる意識の中で、Aが大声で喚きながら
外に飛び出ていったような音が聞こえましたが、定かではありません。

次に気が付いたら、僕は自分の部屋のベッドに寝ていました。
でも、自分の部屋なはずなのに、どこか、なにか違うんです。

Bに電話をかけてみました。
「この電話番号は、使われておりません」

混乱して、次にAに電話をかけてみました。
Aには繋がりました。以下記憶を辿って会話内容を書いていきます。

A「えーっと誰だっけ?」
僕「僕だよ! 悪い冗談やめろよ!」
A「ああ、同じ学校だっけ? 何突然?」
僕「あの心霊スポット行ってから、何かおかしいことなかった?」
A「何? 心霊スポットって? 俺、お前と遊んだことあったっけ?」
僕「この前Bと僕とAの三人で行ったじゃん!」
A「Bって誰よ? つかわけわかんないし。お前と遊びに行ったこともねぇよ。
  つまんねーイタズラ電話してくんなよ! 切るぞ!!」

そうです。Aは僕のことはかろうじて知っている、けどBのことは全く知らないという
ことになっていたのです。AもBも僕の家に遊びに来たことが何度もあるのですが、
親に聞いても、どちらも知らないというのです。

卒業アルバムや、僕が小さいころからの写真を溜め込んだアルバムを見ても、
AとBのところだけ全部消えてるんです。いえ、ちょっと説明が足りなかったかもしれません。
Aとの写真は、Aがたまたまそこに写り込んだ写真に変わっていて、Bが写ってるはずの
写真は全てが、僕一人だけの写真に摩り替わっているんです。

親や兄弟すらも、なんとなく違う雰囲気に感じるんです。
ずっと住んできたはずの街並みすらも、どこか違うんです。
今まで遊んでいたという友人たちも、見たことのない人々なんです。

もうなんか全てに疲れました。最後に聞いていただいてありがとうございます。
誰も信じてくれませんでした。でも、これは僕が本当に体験した話なんです。

心霊スポットと言われているところには、あんまり気軽に立ち入らないほうが良いと思います。

それでは、さようなら。

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