忍者ブログ

生活のマジ怖
海・山・旅行のマジ怖
学校・職場のマジ怖
寺・神社のマジ怖
心霊スポットのマジ怖
TV・ラジオのマジ怖
PC・ネットのマジ怖
フシギなマジ怖
告知




[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ダンスホール
これは僕が実際に体験した話です。文章が
苦手なので読みづらいと思いますが、聞いてください。

一週間前くらいに近所で評判の心霊スポットに、学校の仲の良い友人
二人と僕の三人で行きました。仮に友人二人をA、Bと呼ぶことにします。

車を適当なところで止め、少し小高い丘を歩いてその建物まで向かいました。

その心霊スポットは元々ダンスホールだったらしく、大変な賑わいを
見せていたのですがある時天井から吊り下げられた大きなシャンデリアが
落ちる事故があり、たくさんの死者を出したそうです。

建物の周りは木が鬱蒼と繁ってる…ということもなく、意外に
見晴らしの良い場所でちょっと拍子抜けしてしまいました。
ただ、やはり建物自体はさすがに不気味さを漂わせていました。

近くに灯りがないので月明かりに浮かび上がっているように
見えるのも、その不気味さを掻き立てている原因でしょう。

B「雰囲気出てるなあ」
僕「いかにも何かありますよって感じ」
A「懐中電灯持ったか?入るぞ」

ドアが壊れて開けっ放しになっていたので、建物の中にはすんなり入れました。
やはり有名な心霊スポットだけあって、僕たちみたいな連中がたくさん来るのでしょう。
壁は落書きだらけでした。ところどころ穴も空いてます。

A「おい、上見てみろよ」

Aに言われるままに天井を見上げますと、一際大きな穴が空いていました。

A「あれが多分、シャンデリアの痕だぜ」
僕「じゃあ、ここが事故現場…」

入口から入って少し進んだあたりに、その部屋はありました。
だだっ広く、天井にぽっかりと穴の空いた空間。ウワサの通りだとすると、
確かにここは事故現場に間違いないと思われます。思われるのですが…。

この部屋に入った途端、空気が変わったり寒気がしたりすれば、それこそ
怖い話にはなるのでしょうが、一切そんなことはなく、ただの部屋でした。

B「なんか思ってたのと違うなぁ」

Bがふてくされたように言いました。その場にいた全員が同じ気持だったと思います。
なんか肩透かしを食らったような、何かあるんじゃないかという希望を壊されたような。

僕「まぁ、他にも部屋があるだろうし、とりあえず全部まわろう」

そんなこんなで一階部分は全て見終わりました。何もありません。
Bはすでに飽きてきているようです。Aは廃墟に入る事自体が楽しいらしく、
さっきからはしゃぎまわってます。僕もちょっと疲れてきていました。

二階に向かう階段を昇ります。階段の途中から、目に見えて落書きが減ってきています。
まぁ廃墟になって何年も経っていますし、二階に行くのはちょっと危なっかしいので
見に行く人も少ないのでしょう。とくに気にも留めず歩いていきました。

二階は一階よりもこじんまりとしていて、その分部屋数が多いようです。
おそらくVIPルームや待合室や楽屋などがあったのではないでしょうか。
しかし、一階と同じく機材やら机やらは何もなくて、ほとんどの部屋がガランとしてます。

B「なぁ、もう帰ろうぜ。飽きたよ俺」
僕「うん、飽きた。なんもないし」
A「まぁまぁ、最後の部屋まで見たら終わりにすっから」

雑談をしながら進みました。このころにはもう恐怖心などありません。
最後の部屋をちょっと覗くと、女の子が二人、窓から外を見ているのが見えました。
僕達三人は突然のことだったので、物凄く驚きましたがその声を聞いた女の子二人も
大声をあげて驚いていました。

話を聞くと、その子たちは近くに住んでいるらしく、たまに散歩がてら
この廃墟に来ているようです。世代的にも同じくらいで、なかなか可愛い子たち
だったので、僕達もテンションが上がり、その場でいろいろと話をしました。

B「ここって心霊スポットじゃないの?」
ショートカットの女の子(以下C)「って言われてるけど、何もないよ」
セミロングの女の子(以下D)「しょっちゅう来てるけど、普通だよね」
僕「しょっちゅう来てたら危なくない? ヤンキーとかも来るんじゃないの?」
D「大丈夫、怖そうな人たちが来てたら隠れてるもん」
B「俺らは怖くないのか(笑)」
C「見るからに優しそうな雰囲気がにじみ出てるんだもん(笑)」
B「ひでぇなぁ、これでも男なんだけどなぁ」

とくにBのテンションの上がり具合が凄くて、これはこのままナンパして
飲みに誘うんだろうなぁ…となんとなく思ってたんですが、Aは押し黙ってます。
さっきまでのハイテンションが嘘のように、会話に混ざってこようとしません。
Bがその子たちを必死に誘っている間、Aが話しかけてきました。

A「なぁ、この部屋だけなんかさっきと違わね?」
僕「何が? 何も感じないけど」
A「なんかここだけ寒いんだよ、早く外出ないか?」
僕「Bが今必死だから、もうちょっと待とうよ」

そうです。僕もその子たちと一緒に遊びたかったので
ここはBの必死さに賭けていたところなのでした。

B「何コソコソ話してんだ? 飲みに行くぞ!」

交渉がまとまったようです。Bが意気揚々と女の子を連れて階段へ向かいました。
僕とAも急いで後を追います。ただ、Aはずっと震えていました。

A「なんだよコレ? なんでこんな寒いの? さっきまで暑くて汗かいてたじゃん?」

僕は何も感じなかったので、そうブツブツ呟くAを適当になだめていました。
一階につき、事故現場だと思われる部屋で女の子たちが立ち止まりました。

B「あれ? どうしたの?」
D「どうしたのって…お酒飲むんでしょ? カウンターはここだよ」

CとDは何もないはずの空間を指さしてそう言いました。

僕「え…」

その瞬間、廃墟だったはずのその部屋がダンスホールに変わりました。
華やかな照明、うるさいくらいの音楽、たくさんの人、人、人…。
僕達三人は最初何が何だか分からず、呆然と立ち尽くしてしまいました。

B「…すっげぇ!」

Bは大喜びしながら、女の子たちのいるカウンターまで人をかき分けて
行ってしまいました。BとCとD、仲良く乾杯してるのが見えます。

A「なんだよコレ!? さっきまで何もなかったんだぜ!? おかしいだろコレ!?」
僕「知るかよ! なんかヤバイよ! Bを連れて逃げよう!」

僕とAは大声で叫びながらBを呼びましたが、音楽が邪魔して聞こえないようです。
そこまで行こうにも踊っている人々が邪魔して動けません。

A「…逃げるぞ! これどう考えてもヤバイよ!」

Bはその間も、ずっと楽しそうにビールらしい飲み物を飲んでいます。
俺とAは限界になり、出入口に走りました。その瞬間、音楽と照明が消えました。

恐る恐る二人で振り向くと、顔や身体が焼け爛れた人々が無表情でコチラを見ています。
腕や足、眼がない人達もチラホラといたような気がします。女の子CとDも、こっちを見ています。
Bだけが、楽しそうになにかよくわからない液体を飲んでいました。

時間にしたら数秒だったかもしれませんが、僕には数時間にも感じられました。
Cが、片目のない顔をコチラに向け、焼け爛れた口を開いてこう言いました。

C「あそぼうよ」

僕はそこで意識が途切れました。薄れる意識の中で、Aが大声で喚きながら
外に飛び出ていったような音が聞こえましたが、定かではありません。

次に気が付いたら、僕は自分の部屋のベッドに寝ていました。
でも、自分の部屋なはずなのに、どこか、なにか違うんです。

Bに電話をかけてみました。
「この電話番号は、使われておりません」

混乱して、次にAに電話をかけてみました。
Aには繋がりました。以下記憶を辿って会話内容を書いていきます。

A「えーっと誰だっけ?」
僕「僕だよ! 悪い冗談やめろよ!」
A「ああ、同じ学校だっけ? 何突然?」
僕「あの心霊スポット行ってから、何かおかしいことなかった?」
A「何? 心霊スポットって? 俺、お前と遊んだことあったっけ?」
僕「この前Bと僕とAの三人で行ったじゃん!」
A「Bって誰よ? つかわけわかんないし。お前と遊びに行ったこともねぇよ。
  つまんねーイタズラ電話してくんなよ! 切るぞ!!」

そうです。Aは僕のことはかろうじて知っている、けどBのことは全く知らないという
ことになっていたのです。AもBも僕の家に遊びに来たことが何度もあるのですが、
親に聞いても、どちらも知らないというのです。

卒業アルバムや、僕が小さいころからの写真を溜め込んだアルバムを見ても、
AとBのところだけ全部消えてるんです。いえ、ちょっと説明が足りなかったかもしれません。
Aとの写真は、Aがたまたまそこに写り込んだ写真に変わっていて、Bが写ってるはずの
写真は全てが、僕一人だけの写真に摩り替わっているんです。

親や兄弟すらも、なんとなく違う雰囲気に感じるんです。
ずっと住んできたはずの街並みすらも、どこか違うんです。
今まで遊んでいたという友人たちも、見たことのない人々なんです。

もうなんか全てに疲れました。最後に聞いていただいてありがとうございます。
誰も信じてくれませんでした。でも、これは僕が本当に体験した話なんです。

心霊スポットと言われているところには、あんまり気軽に立ち入らないほうが良いと思います。

それでは、さようなら。
PR

© マジ怖/All Rights Reserved.忍者ブログ[PR]